投資を始めてみたけれど、いつのまにか見なくなった。積立を設定したのに、気づいたら止めていた。
そんな経験がある人は、少なくないと思います。そして、続かなかったあとに出てくるのが、「やっぱり自分は続かない」「投資に向いていないのかも」「何をやっても三日坊主だな」という、自分を責める気持ちです。
でも、ここで少し立ち止まって考えてみたいことがあります。
投資が続かないのは、意志が弱いからとは限りません。むしろ多くの場合、「続きにくい形」で始めてしまっているだけです。
この記事は、続かなかった自分を責めるためのものではありません。なぜ続かなかったのかを、根性ではなく、仕組みのほうから見ていく話です。
続かない人が、最初に抱えやすい思い込み
投資が続かない人は、始める前からハードルを高くしすぎていることがあります。たとえば、こんなふうに考えていないでしょうか。
どれも、まじめな人ほど持ちやすい思い込みです。ちゃんと見なきゃいけない。失敗しちゃいけない。勉強してからでないといけない。そう考えるほど、投資はどんどん重たいものになります。
毎日見なければと思えば、疲れて当然です。少し下がっただけで失敗だと思えば、心が折れるのも自然です。
続かなかったのは、あなたが怠けていたからではなく、最初に思い描いていた投資の形が、そもそも続けにくいものだったのかもしれません。
三日坊主になる、よくある理由
投資が続かなくなる理由は、人によって違います。ただ、大きく分けると、だいたい次の3つに近いと思います。
ひとつめは、成果がすぐに見えないことです。
投資、とくに長期の投資は、始めてすぐに大きく変わるものではありません。しばらくは、何も起きていないように見えることもあります。でも人は、「何も起きない時間」にけっこう弱いです。つまらなくなって、だんだん見なくなる。そして、そのまま離れてしまう。
ふたつめは、値動きに疲れてしまうことです。
上がった。下がった。また戻った。また下がった。これを毎日見ていると、気持ちが休まりません。少額でも、自分のお金が動いていると思うと、思った以上に感情を使います。
みっつめは、何のためにやっているのかが曖昧なことです。
「なんとなく始めた」ものは、「なんとなく面倒」で止まりやすいです。目的がはっきりしていないと、続ける理由も弱くなります。
この3つに共通しているのは、どれも性格の問題ではないということです。始め方。見方。距離感。そのあたりが合っていなかっただけ、ということも多いのです。
投資を、毎回のイベントにしない
もしかすると、投資に少し身構えすぎているのかもしれません。
投資というと、何か大きな決断をするような感じがします。買う。売る。判断する。勝つ。負ける。そういうイメージが強いと、毎回かなり疲れます。
でも、本来はもう少し静かな付き合い方もあります。たとえば、ご飯を食べる。歯をみがく。毎月の支払いを確認する。そのくらい日常の中に入っているものは、いちいち「続けるぞ」と気合いを入れません。
投資も、続けやすい人ほど、特別なイベントにしていないことが多いです。毎回、上がった下がったを見にいく。当たった、外れたのように感じる。それだと、どうしてもエネルギーを使います。
もちろん、投資なのでリスクはあります。何も考えなくていいという話ではありません。ただ、毎回気合いを入れないと続かない形にしてしまうと、長く続けるのは難しくなります。
続けようと頑張るより、頑張らなくても回る形にしておく。三日坊主から抜けるヒントは、そこにあると思います。
続く人は、我慢強い人ではない
投資が続いている人を見ると、「自分より意志が強いんだろうな」「我慢できる人なんだろうな」と思うかもしれません。でも、実際にはそうとも限りません。
続く人がやっているのは、根性で耐えることではなく、我慢しなくていい形にしておくことです。
たとえば、毎月自動で積み立てる設定にしておく。「今月もやるかどうか」を毎回考えなくていいようにする。たとえば、口座を見る回数を決めておく。毎日の値動きに振り回されないようにする。たとえば、何のために投資をするのかを、一度言葉にしておく。迷ったときに、そこへ戻れるようにする。
続く人は、意志の力が特別に強いというより、意志を使う回数を減らしています。意志が弱くても続く形を作る。むしろ、そのほうが長く続きやすいのです。
だから、「自分は意志が弱いから投資に向いていない」と決めなくていいと思います。
意志に頼らないための小さな工夫
では、意志に頼らず続けるにはどうすればいいのか。特別なことをする必要はありません。たとえば、次のような工夫です。
どれも、頑張りを増やす工夫ではありません。頑張らなくても済むようにする工夫です。
これは「こうすれば儲かる」という話ではありません。投資である以上、元本割れのリスクはあります。ここで大事なのは、損をしない方法ではなく、無理なく続けやすい形を考えることです。
続けるために必要なのは、強い気持ちよりも、続けやすい置き場所なのだと思います。
それでも続かないなら、距離感が合っていないのかもしれない
工夫しても、どうしても続かない。そういうこともあります。そのときは、「自分はダメだ」と考える前に、そもそもの距離感が合っていない可能性を見てみてもいいと思います。
投資との距離感は、人によって違います。できるだけ放っておきたい人もいます。少しずつ確認しながら進めたい人もいます。自分で調べて納得したい人もいます。逆に、あまり細かく見ないほうが続く人もいます。
続かないというのは、意志が弱いサインではなく、「今の関わり方が自分に合っていない」というサインかもしれません。自分にはどのくらいの距離感が合うのか。それを考える手がかりとして、こちらの記事が役に立つはずです。
また、続かない理由に「怖さ」が混じっているなら、投資が怖いと感じるのはなぜ?もあわせて読むと、距離感を考えるヒントになります。
自分に合う続け方を見つけるために
最後に、今の自分の傾向を少しだけ見てみましょう。次の中で、当てはまるものはあるでしょうか。
当てはまるものが多い人ほど、意志で乗り切ろうとするより、「見なくても続く形」に寄せたほうが合うかもしれません。
投資は、毎日気合いを入れて向き合うものだけではありません。自分に合う距離感を見つけて、生活の中に無理なく置いておく。それくらいの始め方でもいいのだと思います。
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