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不安の正体と小さな始め方
「投資を始めたほうがいいのは分かっている。でも、なんとなく怖くて踏み出せない」。
そう思ったまま、何か月も過ぎてしまっている人は少なくありません。
でも、それは意志が弱いからではありません。お金が減るかもしれないものに対して慎重になるのは、ごく自然な反応です。むしろ、その慎重さは投資では大事な感覚でもあります。
問題は、怖いと感じること自体ではありません。「何が怖いのか分からないまま、ずっと止まってしまうこと」のほうです。
この記事の要点
投資が怖いのは、心が弱いからではありません。多くの場合、その怖さの正体は「損をしたくない気持ち」「よく分からないものへの不安」「失敗した自分を想像してしまうこと」のどれかです。正体が見えてくると、不安をゼロにしようとするより、怖さと付き合いながら小さく始めるほうが現実的だと分かります。自分がどのくらい慎重なタイプなのかは、無料の投資タイプ診断でも確認できます。
投資が怖いと感じるのは、おかしなことではない
まず知っておきたいのは、投資を怖いと感じること自体は、まったくおかしなことではないということです。
お金は生活の土台です。そのお金が減るかもしれない場面で、不安にならないほうがむしろ不自然かもしれません。「怖い」と感じるのは、自分のお金を大事にしている証拠でもあります。
ただ、怖さの中身が分からないままだと、何をどうすればいいのか見えなくなります。すると、「もう少し勉強してから」「今はタイミングが悪いから」と、先延ばしが続きやすくなります。
豆知識:現状維持バイアス
人は、変わることよりも、今のままでいることを選びやすい傾向があります。これを現状維持バイアスといいます。「まだ始めない」という選択も一つの判断ですが、その裏には、時間を味方にする機会を見送っているという別のリスクもあります。
投資が怖くて始められない3つの理由
ひとことで「投資が怖い」と言っても、その中身は人によって違います。自分の怖さがどこから来ているのかが分かると、対処の仕方も見えやすくなります。特に多いのは、次の3つです。
① 損をするのが怖い
一番多いのは、お金が減ることへの怖さです。
人は、得をする喜びよりも、損をする痛みのほうを強く感じやすいと言われています。いわゆる損失回避です。だから、「増えるかもしれない」よりも、「減るかもしれない」のほうが大きく見えてしまいます。
これは性格が弱いからではありません。多くの人にある、ごく自然な心のクセです。
② よく分からないものが怖い
次に多いのが、よく分からないことへの不安です。
投資の話には、専門用語がたくさん出てきます。株式、投資信託、NISA、インデックス、リスク、リターン。言葉だけで難しく感じてしまう人も多いはずです。何を選べばいいのか分からない。何が危ないのかも分からない。だから怖い。これは当然のことです。
ただ、このタイプの怖さは、少しずつ知識が増えることで薄れていきます。いきなり大きなお金を動かすよりも、まずは仕組みを知り、小さく慣れていくほうが向いています。
③ 失敗する自分を想像してしまう
もうひとつは、投資に失敗した自分を先に想像してしまうことです。
「大きく損をして後悔している自分」「なんであのとき買ったんだろうと落ち込む自分」「家族に言えなくて困っている自分」。そんな場面が頭に浮かぶと、なかなか一歩を踏み出せません。
ただ、その想像は、実際より大げさになっていることもあります。人は不安なときほど、最悪の場面をはっきり思い浮かべやすいものです。「これは現実ではなく、今の自分が作っている想像かもしれない」と気づくだけでも、少し距離を取れるようになります。
その怖さは、やり方が合っていないサインかもしれない
怖さの感じ方は、人によってかなり違います。値動きが大きくても平気な人もいれば、少し下がっただけで落ち着かなくなる人もいます。どちらが良い悪いではありません。
ただ、怖がりな人が、値動きの激しい投資スタイルを選ぶと、毎日が不安になります。相場を見るたびに心が揺れて、続けること自体が苦しくなってしまう。つまり、今感じている強い怖さは、あなたが投資に向いていないサインではなく、「そのやり方が合っていない」というサインかもしれません。
怖さを根性で抑え込むよりも、自分に合う進め方を探したほうが現実的です。自分に合うスタイルの考え方は、関連記事自分に合った投資スタイルの見つけ方でも整理しています。
避けたい両極端
投資が怖いときに避けたいのは、両極端に振れることです。ひとつは「怖いから何もしない」と決めてしまうこと。もうひとつは「怖がっていてはダメだ」と無理に攻めること。何もしなければ時間を味方にする機会を逃し、反対に怖さを押し殺して攻めれば、相場が荒れたときに一気に心が折れてしまうかもしれません。大事なのは、怖さをなくすことではなく、怖さの大きさに合わせてやり方を調整することです。
怖さと付き合いながら、一歩を小さくする
投資の怖さは、完全に消してから始めるものではありません。むしろ、少し怖いまま、小さく始めて、少しずつ慣れていくものです。
「怖くなくなったら始めよう」と思っていると、その日はなかなか来ません。だからこそ、最初の一歩をできるだけ小さくすることが大切です。
失っても生活に響かない範囲から始める
まず大切なのは、仮に減っても生活に大きく響かない範囲から考えることです。
金額の正解は人によって違います。月1,000円でも怖い人もいれば、1万円でも平気な人もいます。大切なのは金額の大きさではなく、「これくらいなら、もし減っても眠れなくなるほどではない」と思える範囲にすることです。
最初から大きく始める必要はありません。むしろ、怖い人ほど小さく始めるほうが向いています。
「正しい一歩」より「戻れる一歩」
最初から完璧な選択をしようとすると、かえって動けなくなります。投資に限らず、最初の一歩でいきなり正解を選ぶのは難しいものです。
それよりも大切なのは、間違えたと思ったときに引き返せることです。小さく始める。違うと思ったら見直す。自分の反応を見ながら整える。そのくらいの距離感のほうが、結果的に長く続きやすくなります。
自分の反応を観察する
少額でも実際に動かしてみると、自分の反応が分かります。値段が少し下がったときに、どのくらい気になるのか。毎日確認したくなるのか。思ったより平気なのか。想像以上に不安になるのか。これは、実際にやってみないと分かりません。
投資を始める目的は、いきなり大きく増やすことだけではありません。最初は、自分がどんな反応をする人なのかを知るための経験でもあります。
ありがちな先延ばし
「怖さがなくなってから始めよう」と考える人は多いです。でも、怖さが完全にゼロになる日を待っていると、いつまでも始められないかもしれません。怖さは、知識や経験によって少しずつ小さくなっていくもので、最初から消えているものではありません。だからこそ、怖さをなくすことを目標にするより、怖さがあっても進められるくらいまで一歩を小さくするほうが現実的です。
まず、自分がどんなタイプかを知っておく
ここまで読んで、自分の怖さがどこから来ているのか、少し見えてきたかもしれません。損をするのが怖いのか。よく分からないから怖いのか。失敗した自分を想像してしまうのか。
怖さの出どころは人によって違います。だからこそ、まず自分がどんな傾向を持っているのかを知っておくことが大切です。
8investorsの投資タイプ診断では、16問・約2分・登録不要で、自分の投資への向き合い方を確認できます。特定の商品をすすめるものではなく、自分に合った投資スタイルを考えるための診断です。
よくある質問(FAQ)
まとめ:怖いままでも、小さく始めていい
投資が怖いのは、決しておかしなことではありません。お金が減るかもしれないものに慎重になるのは、自然な反応です。その慎重さは、投資ではむしろ大事な感覚でもあります。
ただ、怖さの正体が分からないままだと、いつまでも足踏みが続いてしまいます。損をするのが怖いのか。分からないから怖いのか。失敗する自分を想像してしまうのか。そこが見えてくると、怖さを無理に消そうとしなくても、自分に合った始め方を考えられるようになります。
怖さをゼロにしてから始める必要はありません。怖さと付き合えるくらいまで、一歩を小さくすればいい。まずは、自分のタイプを知るところから始めてみてください。
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